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oto to tabi 2016のkoji nakamuraのライブから感じたこと

好きなものとの再会も、また刺激になるというお話。

芸術の森アートホールで開催された、oto to tabi 2016に行ってきた。
このイベントは2011年から冬の時期に札幌で開催されている音楽イベントで、
元々はアコースティックの弾き語りが主であったけど、
エレクトロやヒップホップ、バンドミュージックと少しずつ幅を広げている。

しかし、イベントの雰囲気や色が音楽の幅が広がっても変わらないのは、
イベント自体の手作り感と、扱う音楽がオルタナティブである事が回を重ねても承継されていることにあると感じている。

毎回ステージや会場の至る所の装飾が手作りで暖かみがあり、観ていても楽しいし、
「oto to tabiに来たぞ」という感覚になる。

またラインナップも今までに登場した主なアーティストをあげると、
札幌を中心に活動するアーティストも出演しており青空教室やchikyu no kiki、ututuにSleepy.abなど、どちらかというと音の形は違えど、オルタナティブの印象が強いアーティストが大勢を占める。

そういったラインナップもからか、客層もいわゆる近年フェスやライブハウスに台頭している"キッズ"というよりも、少し落ち着いた感じの方が多い印象がある。

今回も青葉市子やDJみそしるとMCごはん、天才バンド、蓮沼執太、ペトロールズ長岡亮介など多くのアーティストが出演した。
その中でも強印象に残っているのが、大トリで登場したkoji nakamura。

今回のイベントでは、殆どのライブを少しずつ観るという形になったが、ラストのkoji nakamuraだけは最初から最後までライブを観た。

音の渦に引き込まれ、ずっと音を浴びていたいという気持ちを久しぶりに味わえた素晴らしいライブだった。

ライブでは、彼のキャリアのスタートであるSUPERCAR時代の曲も3曲プレイされた。
(「RECREATION」、「White Surf stylle.5」、「AOHARU YOUTH」)
それ以外はLAMAやソロの曲で、初めて聴いた曲ばかりだったので、少しずつ聴き進めていきたい。
一緒にプレイしているメンバーも田渕ひさ子、345、沼澤尚といった名うてのプレイヤーたちで、
そこに自分の曲や音の世界を交わらせていく時に産まれるものが、心を突き動かしてくれた。

自分の話になるけれど、ここ何年かが色々と状況が変わり、尚且つ思う方向へは行けず、空回りが多く苦しく、いつの間にか臆病になってしまい、何も出来ない、何も形にできないような状態が長く続いていた。
その中で、見失ってしまったものや必要なものを探っていくことが多くなっていった。

もともとSUPERCARが好きで聴いていた時のことを思い出せた。
人気や時代で好きになったのではなく、表現として好きになった音楽なんだな再び気がつく事が出来た。
今回初めて聴いた曲も好きになり、改めてkoji nakamuraという人の作る音楽が好きだという事に気がついた。

新たな出逢いも刺激にはなるが、元々好きだったものとの再会もまた然りだと感じた。
好きで居続けることで気がつくこともある。
そういった感覚をまた味わえるのを嬉しく思う。